「誰の指示書が来月切れる?」を毎朝確認するのが辛くなってきた
訪問看護ステーションでの管理業務において、訪問看護指示書の期限と介護保険証の有効期限は特に見落としたくないポイントです。更新手続きが遅れると利用者さんへのサービスに影響が出てしまいますし、期限管理を手作業でやっていると、確認漏れのリスクが常につきまといます。
前回の記事で紹介したIMPORTRANGEで管理ファイルのデータを個人ファイルに引用したら、次はそのデータを使って「当月・翌月・翌々月に期限が来る人の一覧」を自動で抽出するダッシュボードを作ります。使うのはFILTER関数です。
まずシートを2枚用意する
ダッシュボードを作るうえで、シートは2枚に分けると管理しやすくなります。1枚目は「データ受取」シートで、IMPORTRANGE で管理ファイルのデータをまるごと引用する場所です。2枚目が「ダッシュボード」シートで、データ受取シートをもとに期限一覧を表示させます。
「データ受取」シートのA1セルに以下の数式を入力し、「アクセスを許可」をクリックすればデータが流れ込んできます。
=IMPORTRANGE("大元ファイルのURL", "シート名!A:AQ")
FILTER関数で当月の期限者を抽出する
「ダッシュボード」シートに移り、FILTER関数を使って期限者を絞り込みます。今月末(EOMONTH(TODAY(), 0))までに指示書か介護保険のどちらかが切れる人を抽出するには、以下の数式を使います。
=IFERROR(FILTER({'データ受取'!B:B, 'データ受取'!AQ:AQ}, ('データ受取'!AQ:AQ >= TODAY()) * ('データ受取'!AQ:AQ <= EOMONTH(TODAY(), 0))), {"該当なし",""})
この数式を「指示書用(AQ列)」と「介護保険用(L列)」に分けてそれぞれのセルに入力することで、指示書が切れる人と保険証が切れる人を別々のリストで表示できます。
翌月・翌々月も同じ仕組みで作れる
翌月分は「今月末の翌日から来月末まで」を範囲にするだけです。
- 開始日:
EOMONTH(TODAY(), 0)+1(今月末の翌日=来月1日) - 終了日:
EOMONTH(TODAY(), 1)(来月末)
翌々月は同様に+1ずつずらすだけなので、一度仕組みを理解してしまえばコピー&アレンジで作れます。
月名を自動表示させる
見出しに「今月」「来月」と書くよりも、「3月」「4月」と実際の月名が自動で表示された方がひと目でわかりやすくなります。
セルに以下のような数式を入れると、月名が自動で変わります。
- 今月:
=MONTH(TODAY()) & "月" - 来月:
=MONTH(EDATE(TODAY(), 1)) & "月" - 翌々月:
=MONTH(EDATE(TODAY(), 2)) & "月"
4月に入れば自動で「4月」「5月」「6月」に切り替わり、手入力での更新は一切不要です。
条件付き書式で期限が近い人を色分けする
期限の日付が入っている列に条件付き書式を設定することで、期限切れを赤・1ヶ月以内を黄色というように自動で色分けできます。「表示形式」→「条件付き書式」から、「本日より前の日付」「1ヶ月以内の日付」それぞれの条件と色を指定するだけで設定完了です。
色分けしても、大元の管理ファイルには一切色がつきません。自分の画面だけで完結するので安心して使えます。
まとめ
FILTER関数を使うことで、利用者台帳の全データから「今月・来月・翌々月に期限が来る人だけ」を自動で抽出できます。データの更新は大元のファイルに任せて、自分はダッシュボードを眺めるだけ——そんな管理スタイルが実現します。
次の記事では、空白行ゼロでコンパクトに自動伸縮するダッシュボードの作り方(応用編)を紹介します。


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