AIでチラシを作れる?訪問OTがCowork・Geminiでチラシ作りに挑戦してみました
訪問看護ステーションの営業活動では、ケアマネジャーさんや地域の方に向けたチラシ作りが欠かせません。デザイナーに依頼すると費用がかかりますし、自分でCanvaやWordを使って作るのも時間がかかります。「AIに頼んだら、それなりのチラシがサッとできるのでは?」と思い、実際に試してみました。
今回使ったのは、ClaudeのCowork(クロードのデスクトップ機能)とGoogleのGemini。それぞれでチラシ作りに挑戦し、どこまでできるのか、どんな課題があるのかを体験した記録です。
Geminiキャンバスでのチラシ作り
最初に試したのはGeminiの「キャンバス」機能です。テキストで「訪問看護ステーションのチラシを作って」と指示すると、HTMLとCSSでチラシのデザインを生成してくれます。
見た目はブラウザ上できれいに表示されるのですが、印刷しようとすると大きな問題が発生しました。背景色が消えてしまったり、レイアウトが崩れたりして、画面で見えているものとまったく違う仕上がりになってしまうのです。
これはHTMLの印刷設定に関する技術的な問題で、CSSに「print-color-adjust」という専用の指定が必要でした。Geminiにこの修正を何度かお願いしたのですが、なかなか完全には直りきらず、試行錯誤が続きました。
ClaudeのCoworkでチラシを作ってみた
次に試したのがClaudeのCowork機能です。Coworkはデスクトップアプリ上でファイル作成やコード実行ができる機能で、HTMLファイルの生成からPowerPointファイルへの変換まで一括で対応してくれます。
HTMLチラシの作成と印刷問題の解決
Coworkに「認知症ケアに特化した訪問看護ステーションのチラシを作って」と依頼すると、HTMLファイルを生成してくれました。Geminiと同じく印刷時の背景色問題が発生しましたが、Coworkは問題を指摘すると的確にCSSの印刷設定を修正してくれました。「@media print」の設定や「print-color-adjust: exact」の追加など、技術的な対応がスムーズだった印象です。
デザインの微調整にも対応
「もう少し丸みを帯びた柔らかいデザインにしてほしい」「背景にうっすら和柄を入れてほしい」「文字をもっと大きく見やすくしてほしい」といった要望にも対応してくれます。CSSのborder-radiusの値を変えたり、背景にSVGパターンを挿入したりと、技術的な作業はすべてAIがやってくれるので、こちらは「もっとこうしたい」と伝えるだけで済みます。
PowerPointファイルへの変換
HTMLだけでなく、PowerPoint(.pptx)形式でのチラシ作成にも対応していました。PowerPointなら印刷時のレイアウト崩れが起きにくく、後から自分で文字の位置や大きさを調整することもできます。個人的には、最終的な微調整のしやすさを考えるとPowerPoint形式が実用的だと感じました。
複数パターンのチラシを一気に作成
一度の会話で、以下のように複数パターンのチラシを作ることができました。
- 認知症ケア特化チラシ:認知症の利用者様とご家族向けに、専門的なケア内容をわかりやすく伝えるデザイン
- 新規開設のご案内チラシ:ステーションの特徴やサービス内容を一覧で紹介するデザイン
- 年末のご挨拶チラシ:ケアマネジャーさんへの感謝と新年の挨拶を兼ねたデザイン
それぞれのチラシについて、ターゲットや目的を伝えるだけで、適切なレイアウトと文面を提案してくれるのは非常に便利でした。
AIチラシ作りで感じた「できること」と「限界」
できること
- テキストベースのチラシなら、指示を出すだけで数分で下書きが完成する
- レイアウトや配色、文面の修正を何度でもやり直せる
- PowerPoint形式で出力すれば、後から自分で微調整できる
- 複数パターンを短時間で作り分けられる
現時点での限界
- 写真やイラストを自由に配置するようなデザインは苦手
- HTMLで作ったチラシは印刷設定の調整が必要になることがある
- プロのデザイナーが作るような洗練されたデザインには届かない
- フォントの選択肢が限られる(特にHTML形式の場合)
「プロ品質のチラシ」を求めるならCanvaやデザイナーへの依頼が適切ですが、「まずは形にして、すぐに配りたい」という場面ではAIでのチラシ作りは十分に実用的だと感じました。
まとめ――AIチラシ作りは「たたき台」として優秀
今回の体験を通じて感じたのは、AIで作るチラシは「完成品」というよりも「優秀なたたき台」だということです。
ゼロから自分でデザインを考えるのは大変ですが、AIに「こんなチラシが欲しい」と伝えるだけで、構成・文面・配色まで含めた下書きが数分で出てきます。そこから「もう少し文字を大きく」「色味を変えて」と修正を重ねていけば、実用的なチラシに仕上がります。
訪問看護・訪問リハビリの現場では、営業用チラシや季節のご挨拶など、ちょっとした印刷物を作る機会が意外と多いものです。デザインが得意でなくても、AIの力を借りれば手軽にチラシ作りに取り組めます。興味のある方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。


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